朝日新聞記事2017/3/8リレーオピニオン 甘さと日本人13 糖質から逃れられない現代 宗田哲男
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記事のおおまかな内容
 現代人は甘い食べ物や飲み物をとりすぎています。甘さを容易に手に入れる時代は、せいぜいこの60年でしょう。この変化で、代謝回路に狂いが生じています。
 人間の代謝回路には、糖を分解するものと、脂肪を分解するものの二つがあります。縄文時代の日本人の食事内容はたんぱく質と脂肪が80%で、炭水化物が20%でした。ですから、代謝の主役は脂肪を分解する回路です。その後、農耕が始まり、炭水化物の摂取が増えましたが、人体はその変化にまだ対応できていません。糖を分解する回路が常にフル稼働すると、膵臓が疲れ果て、糖尿病を起こすともいえる。
 ちゃわん1杯のご飯の糖質は55g、角砂糖なら17個です。角砂糖17個は食べられませんが、ご飯一杯は楽に食べられるので、これは糖質のワナです。糖質は体には欠かせないエネルギー源ですが、糖質のとり方や適量については、医師の間でも様々意見があります。
 多くの人は甘い物には甘いですよね。その理由は、甘さには、中毒性があるからです。脳が甘さを感じると快感をもたらします。この快感に、中毒性があるからです。

感想
 糖質をとり過ぎている。甘いものをとり過ぎている。この2点は、盛んに言われているのでそうだろう、と思っていた。
 この産婦人科医の宗田哲男さんの文章は、新しいことを述べているわけでも自分の研究から導き出した研究成果でもなさそうだ。それなのに、印象に残る。
 人類の代謝回路に狂いが生じているという指摘が、そうかもしれないと思わせられる。それは、私よりも上の世代の人が健康なことと、その食事内容が今と比べると粗食であったことからも理解できる。
 また、甘さには、中毒性があるという意見も同意できる。疲れるほど体を使わなくとも、甘いものを食べるようになると、それなしではいられなくなる。私の場合は、入院中や、退院後の生活では、甘いものをとらないで過ごした。体調がよくなり、一度甘いものを口にすると、まさに中毒性があるということがよくわかる。
 妥当性は別としても、筆者の次のような意見もおもしろかった。
 「人類は糖質の多くを、植物由来の食べ物から得ます。(略)糖質をとりすぎてしまう原因は、(略)繁殖域を広げる植物の戦略に、動物がのせられてしまっているからではないでしょうか。」

 代謝回路に負担をかけないために、糖質、甘いもののとり方と適量を、見直してみることにした。