NHK総合 目撃!にっぽん「おにぎりで革命を起こせ~減反廃止・農家はいま~」

 
「減反廃止」は、当事者にとっては死活にかかわる問題であろうし、農業に無縁な一消費者にとっても軽い事では決してない。
 もしも、国内で生産されるお米が手に入りづらくなったら、毎日食べるものに不自由することになる。
 
 新しく米作り農家を始めた人が、おにぎり屋を経営して、米の販売を自らが行うという米作り農家経営を中心としたドキュメンタリー番組だ。
 新しい経営に挑戦している人を紹介するだけでなく、今まで減反政策の下で、米作りをやって来た地元の農家の人々にカメラが向けられている。
 農業経営に新しい手法を持ち込む試みは、よく紹介されるが、旧来の農家との関係性を追う番組は少ないと思う。この番組では、新しく米作りと直接販売を始めた若い人へ協力する地元の農家の悩みと期待が、よく伝わって来た。
 旧来の農家の人たちは、自ら望んだことでない減反政策に従ってきて、今度はその政策の廃止を目前にして、深刻な不安を感じている。また、後継者の育たない農業環境に絶望感さえ持っている。

 それだけに、旧来の農家でありながら、新しい経営を試みる人へ期待し、協力する高齢の農家の人が意識を変え、大きな変化に向かおうとしている、と感じる。新しい経営をする若い人よりも、今までのやり方を変えて若い人へ協力する地元の農家の人の方が、「革命」意識は高いと感じた。

 人のよい表情が、たくさん撮影されているドキュメンタリーだった。