大正、昭和生まれの私の父母の世代になると、人生に「さようなら」をする方式が、それまでとは変わった。
①治療の甲斐なく入院中の病院で最期を迎える。
②高齢者施設に入り、その施設で最期を迎える。
③前の世代と同じように、家で死を迎える。

 私の経験の範囲では、①の場合が多い。これは、それまでの世代と比べて大きな変化だ。
 さらに、「介護保険」制度が「さようなら」の方式に大きく関わってきた。
 さらに、さらに、治療が唯一の目的であった医療機関に、緩和ケアとホスピスケアが設置されるようになりはじめた。
 さらに、さらに、さらに、どこでどう「さようなら」をするか、選択せねばならなくなった。
 とどめに、人類の歴史上初めてのことと説明される少子高齢化社会になった。
 私の親の世代は、今まで経験してきた方式がまったく生かされない中で、「さようなら」をしなければならないし、しなければならなかった。