子犬に、「力が漲っている」はオーバーな表現だ。

私が立っていたり椅子に座っていると、私のふくらはぎの辺りをチョロチョロと動き回るに過ぎない。
私が床に腰を下ろすと、全身で私の体中にぶつかってくる。
床に寝るなどは、私の顔にぶつかってくるので、恐くてとてもできない。
まず、十分間ほどは、十秒と動きを止めることなく私に飛びつき飛びのき、頭をこすりつけ、胴体をぶっつけ、舐めて、噛んで、体のあらゆる所を密着させてくる。
どんなに私が頑張っても、この動きには音を上げて、立ち上がるか椅子に避難するしかない。

タローは、その九キログラムに届かない体に力を漲らせている。